米焼酎について

米焼酎について

米焼酎才助 杉井酒造では米焼酎の製造もおこなっています。清酒とくらべて気温の高い時期でも造れる焼酎は年間雇用の従業員を使って初夏、或いは秋の仕事にしようと始めました。
 実際は芋焼酎のほうが売れるので米焼酎は一年に小さな仕込みを1本か2本行って少しずつ売っているのですが、リピーターのお客様や飲食店でも好評をいただいています。ブランド名は芋焼酎と同じ「才助」です。

 米焼酎の味わいは、米という淡白で特に強い風味のない原料で造りますので、出来上がる焼酎の風味も淡白で芋焼酎のような特徴的な香りはありません。泡盛のように黒麹を使いますと黒麹由来の風味があるようですが、杉井酒造の米焼酎、才助は清酒と同じ黄麹ですので、あっさりしています。一部の米焼酎は清酒の吟醸酵母を使ってカプロン酸エチルを生成して、それを減圧蒸留して香りの成分を強調していますが、才助は常圧蒸留という昔式の蒸留機ですので派手な香りはありません。そのかわり飲んでみますとまろやかな甘味があります。

 特にお湯割にすると甘味がきわだって料理を食べながら飲める焼酎だと思います。ストレートでもあっさりした味の中にコクがありじっくり味わえる焼酎です。一般的な常圧蒸留の球磨焼酎とくらべると洗練された印象です。

 原料の米は清酒製造用の加工米の他、最近は静岡県産の酒米の検査落ちしたものを主体に造っています。

 製造は清酒とほとんど同じで通常の速醸酒母を立て、麹は黄麹、酵母は静岡酵母のHD-1かNEW-5を使っています。仕込みは3段で汲み水を多くし醗酵温度も高めでアルコールの収得率があがる仕込みをしています。一般的な米焼酎製造では出来上がったモロミを蒸留機にいれて蒸気を吹き込んで蒸留しますが、才助は清酒と同じように上槽して粕と酒に分けたあと酒を蒸留しています。

 米焼酎は一般的に原料特性に欠しく特徴がでにくいので個性をどの様に出していくのかが課題です。常圧蒸留で落ち着いた風味の焼酎を造っていこうと思いますが、原料米の精白歩合を低くして泡盛で話題になっているシー汁浸漬という昔の技法を使ってみたり、菩提もとを使って天然酵母で醗酵させたりしたらおもしろいかなと考えています。これらの手法も試行錯誤しながら挑戦してみるつもりです。