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2024年エドノナツザケ 5/20より発売開始

 いつもありがとうございます。今年の夏のお酒として「杉錦 エドノナツザケ」を発売いたします。例年販売している夏の純米吟醸につきましては品薄のため、お休みいたします。

夏の暑さを和らげてくれるようなお酒です。爽やかな酸味が特徴的なりんご様のフレッシュな香りがあります。食中酒として甘すぎないように造りました。、前菜、生さくらえび、生しらすと一緒に楽しむのがオススメです。

皆様のおかげで、この商品は4年目になりました。醪では酵母菌の発酵力が強いと辛くなりすぎ、弱すぎると甘くなりすぎます。28号酵母は通常の協会酵母と比べて醗酵力が弱く、当初は甘味と酸味のバランスを取るのに苦労していました。しかし今年は経験の蓄積もあってほぼ理想通りに造る事ができ、目標とした去年の日本酒度、酸度とほぼ同程度に発酵を進める事ができました。

 

 

酵母の種類の違い

日本醸造協会が配布するリンゴ酸多生産酵母には二種類あります。

28号…リンゴ酸が有機酸のうちの80%を占める。コハク酸が少ない(7号の2/3)。香味は7号と同じ。

77号…リンゴ酸が有機酸のうちの70%を占める。コハク酸が少ない(7号の1/2)。カプロン酸エチルが多い

エドノナツザケは食中酒を目指したため、香りの立ち過ぎない28号酵母を使用しました。

 

 

日本酒の酸について

 日本酒のラベルにはよく酸度という表記があります。日本酒度や製法がほぼ同じ場合、酸度が高い方が酸っぱく感じます。しかしながら、お酢の酸っぱさとオレンジジュースの酸っぱさが違うように、日本酒の酸味にも色々と種類があり、約40種類の酸が含まれております。その内コハク酸、乳酸、リンゴ酸だけで全体の8割を占めます。それに加えてクエン酸、酢酸の二つを知れば、日本酒の酸っぱさを理解する事ができます。エドノナツザケを含む、下記のような特殊な製法を取った日本酒は、酸の構成比が変わります。

是非、リンゴやレモン、ヨーグルトを片手に、酸に注目して日本酒を楽しんでみてください。

 

エドノナツザケについて

 日本酒中の酸の内、80%が酵母菌によって生み出され、10%が乳酸菌、10%が麹と米由来と言われています。リンゴ酸多生産酵母である28号酵母を使うと、おおよそ60%ぐらいがリンゴ酸となり、コクを出すコハク酸が減る事もあり、爽やかな味わいとなります。

エドノハルザケ、エドノアキザケについて

 白麹を発酵の途中で投入する事で酸を増やしています。投入する前後を比較するとおおよそ50%がクエン酸だと考えられます。

天保十三年について

 天保十三年は酒母の大きさを倍にしているため、乳酸が通常の倍近く含まれていると考えられ、酸がありつつも穏やかで燗向けの酒質になっています。

 

 

 

下記チラシ

投稿日時:2024年5月16日(木)│
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