杉錦 生酛(生もと)・山廃造り、純米みりん「飛鳥山」 : 4月は味醂を仕込んでいます。

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4月は味醂を仕込んでいます。

IMG_2207IMG_2210  酒つくりが終わって4月は味醂を仕込んでいます。伝統的な味醂は、もち米、米麹そして仕込み水の代わりに「本格焼酎」を加えて60日ほど糖化させてたところで酒と同じように搾ります。

 麹の糖化酵素でもち米が溶けてできる糖分40%以上の甘い酒が味醂です。仕込みに使う焼酎は40%のアルコールを含み、このアルコールの防腐効果で腐る事なく糖化が進行します。米が溶けるとアルコールは14%ほどまで薄まります。

 味醂の造り方は以上にように清酒と比べてたいへんシンプルです。そのため製造技術の巧みさはあまり必要ないように思います。その代り原料の品質、種類、どのような製造工程を採用するかで味醂の性格が決まってきます。清酒は良い原料を使って真面目に造っても、技術が十分でないとおいしくならないのにくらべ、味醂は良い原料を使って真面目に造ればまずは良いものができると思います。

 清酒が糖類、アルコール添加のものが量的に多数になっているように、味醂も糖類添加のものが量的には主流です。直接口に入れて味わう清酒では、吟醸酒、純米酒のようにコストをかけて優れた味わいのものを造ればそれに見合う評価がなされる事が期待できます。

 一方、味醂も良い造りのものは、品のよい自然な甘味があり本当においしいのですが、直接味わう事が少ないので、清酒の場合ほどコストをかけて造ってもその品質が評価されにくいのが現状のように思います。「飛鳥山」をお料理に使ってくださる皆様はすごくおいしくなると評価してくださいますが、直接味わう清酒とくらべると評価がやや難しい面があります。けども製造コストが高くなる事に妥協して安い原料に切り替える事をせず、本来の原料を使って造った味醂を造っていきたいと思います。

 さて、本来の原料、製法による味醂の製造コストを押し上げる要素の一つに原料に「本格焼酎」を使う事があります。その点について次回解説します。

 

 

投稿日時:2018年4月12日(木)│
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