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静岡県清酒鑑評会(2004年度)

 審査の4日前に「杜氏持ち寄り会」といって全蔵ではないのですが、県内の蔵元から杜氏さん達が出品予定の酒を持ち寄り審査をして、本番の鑑評会の参考にする会がありました。この時は吟醸部門に出した酒が15番目位、蔵元別に見ても7番目位だったのですが、同じ酒が本番では2位の成績でした。逆に3年前は「杜氏持ち寄り会」で最高点だった酒が本番の審査では入賞外(19位)という事もありました。  静岡県の鑑評会は、出品酒が全体として高いレベルで揃っているので、紙一重の僅差の戦いになっているのだと思います。またカプロン酸エチルの香りが多い酒を評価しませんので(4ppm以上は入賞が困難)出品する側のセンスと、評価する審査員のセンスの微妙なバランスの上に順位が決まってくるのだと思います。鑑評会の結果というのは蔵元や杜氏さんにとって気になるものですし、日本酒ファンや酒業界の方も注目して下さる様になり、多くの注視の下で真剣勝負をするというのは業界全体の酒質の向上にとって大変有効だと思います。  一方、これだけ全体のレベルが揃ってくると、鑑評会出品酒の僅かな酒質の差より、実際に壜詰めされてお客様に届く酒の品質管理と酒質のセンスが本当の競技の場という事になります。

投稿日時:2004年5月31日(月)│
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