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芋焼酎の仕込1

芋洗い機     杉井酒造では例年11月の後半から12月の初旬に静岡県産のさつま芋を使って芋焼酎を仕込みます。ふつう酒蔵では清酒造りが本格的になる時期ですが、静岡産のさつま芋は収穫が本格的になるのがこの季節なので、10月から11月中旬に清酒を仕込んでから芋焼酎を仕込んでいます。焼酎はブームが去って一番売れた頃とくらべると半分近くまで減ってしまいましたが、そこで安定しています。今年は芋4トンを使って5本の仕込みをおこないます。その内「才助」ブランドで販売するのは2本で残りはいわゆるOEMで別ブランドで販売して頂いています。

 「才助」の仕込みに使う芋はここ数年は静岡県東部の裾野市近辺で収穫されたものです。九州では「こがねせんがん」主体ですが、杉井酒造で使うのは「べにあずま」「べにこうけい」など主に食用に使う品種です。農家さんに「こがねせんがん」の栽培にもチャレンジしてもらったのですが、土壌と収穫の機械が合わないようで難しかったようです。あと「こがねせんがん」は収穫後の傷みが早く、仕込日程管理が難しくなります。甘藷は栽培する土壌が良くないと芋に窪みができたり、曲がったりするのですが、毎年とても良い作柄です。ただし芋焼酎本場の鹿児島の芋と比べて価格は3倍くらいになります。

 芋焼酎の仕込では芋を洗って、手作業で芋の両端を切り落とし、悪いところを除去します。この手作業がとても手間がかかります。また清酒の仕込では蒸上がった原料米を「蒸米放冷機」で冷却した後、「エアシューター」という太いホースの中を風圧で移送して仕込むのですが、放冷とタンクへの投入を全て手作業でやるのでとても大変です。

 芋処理芋掘り出し1芋放冷ザル

投稿日時:2018年11月29日(木)│
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