今年の純米大吟醸仕込2(2018BY)
今年の純米大吟醸の麹はほぼ目標としていた麹ができました。麹造りは奥が深くて蒸米に種麹を振って2日か3日かけて育てるだけなのですが、いろいろな事を試すと条件の組み合わせが多くなりすぎて、何が良くて何が悪のか良く解らなくなってきます。
今年はシンプルに、水分控えめな蒸米を3時間ほど室で乾かして3日目の夕方には室から取りだしました。種を付けてから麹室から出るまでの時間はだいたい54~57時間ほどで大吟醸の麹としては短いほうだと思います。種麹はお米100kgあたり30~20g振るのですがこれも大吟醸としては多いほうです。
大吟醸麹は少ない種で72時間くらいかけて造る蔵も多いかと思いますが、多めの種で短めの時間で造りました。
出来上がった麹は”糖分を出す酵素”と”米を溶かす酵素”の値を測定して出来上がりを評価しているのですが、今年の測定値はほぼ目標どうりになっています。
年によっては蒸米の水分を多め、少なめといろいろと調整してもなかなか良い値にならないのですが、今年はすんなりと良い値になりました。
また今年の酒は鑑評会の審査で審査員の評価が良くなりやすいと思はれる甘口(日本酒度-1.5程度)になるように仕込に使う水分を少なくして造りました。モロミは例年どおりしずく取りをしています。
甘口で静岡酵母らしい香りの酒になっていると思います。