松江 遊山 酒の会
今年は春先よりコロナウイルスの影響で県外へ出かける機会が全くありませんでした。松江の「蕎麦遊山」の奥井さんからお盆の8月16日に杉錦の会を開催したいとのお話しを以前から頂いていて、静岡空港からFDA出雲直行便を使って島根県へ一泊訪問してきました。
まずは出雲市の「今吉堂」の今吉さんを訪ねました。当日はお盆休みの予定でしたが、天穏の小島杜氏夫妻も来てくれて、お昼から燗酒をのみながらゆっくり酒造りetcの話しができました。
今吉堂さんのお料理は独特で、大阪の粉もん風の出汁の利いた料理ですが、燗酒によくなじんで体に優しい感じがして、とてもおいしく頂きました。
出雲から松江へは今回のイベントのお酒を用意してくださった広島の大久保酒店さんの車に同乗して移動しました。
夜の遊山の会ですが、お盆でお魚の市場がお休みという事もあり、お料理担当の本間さんがお野菜メインでお料理を考えてくれました。杉錦は「山廃純米天保十三年」のように酸味がつよく熟成している酒が多いので、「お肉系やしっかりした味付けのお料理と合います。」という説明をする事が多いのですが、奥井さんからは「酸やしっかりしたコクはあるけれど、軽やかさがあり、極端な自己主張もない味わいなので野菜料理によく合うと思うよ」といったご意見を頂き、造り手としてお客様よりとても貴重な視点を教えて頂きました。
お客様として鳥取の山枡酒店さんと、十字旭の寺田栄里子さんが参加してくださいました。八月の開催にもかかわらずビールを頼むお客様は一人もいらっしゃらず、最初から最後まで日本酒という業界人としては有難い会でした。
杉錦は山陰のお酒と似ているところがあると思います。今回初めて松江に呼んで頂く機会を得てお酒の縁に感謝です。