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山廃・生酛造り と野生酵母

IMG_1294 今年の造り始めの生酛は例年より野生酵母がたくさん入ったみたいです。野生酵母が入るとモロミの表面に「蓋」ができるので一目瞭然にわかります。

 現代の酒造りでは速醸造りでも山廃・生酛造りでも純粋培養された優良酵母を大量に添加して醸造します。添加酵母以外にモロミに侵入する酵母を「野生酵母」といって嫌います。明治時代初期まで日本酒は蔵に住み着いている酵母で自然に醗酵を立ち上げていました。つまり全部「野生酵母」で酒を造っていました。

 但し「野生酵母」は選び抜かれた「協会酵母」や他の「県酵母」などと比べると醗酵力が弱ったり、吟醸香の成分が少なかったりして、甘い酒になったり酸が多かったりアルコールが少なかったりして現在的な意味で洗練された酒になりにくい面があります。

 杉錦では山廃・生酛造りを主体にするようになってから、「高精白の吟醸酒でなければ多少野生酵母が入っても味のうち」といったおおらかな気持ちで造っています。

 この野生酵母の入った酒は「きんのすけ」「生酛初しぼり」で出荷する予定ですが、零年よりすこしに糖分、酸味が多めの濃醇タイプになるかもしれません。野生酵母の味わい楽しみにしていてください。

 

投稿日時:2015年11月11日(水)│